経審はいつ受ける?申請時期と決算変更届との関係

経審ブログ

経営事項審査(経審)を受けることになった建設業者の方から、

  • 経審は決算が終わってから受けるの?
  • 決算変更届を出してから申請するの?
  • いつまでに経審を受ければいい?
  • 前回の経審から1年以上経っているけれど大丈夫?
  • 経審の有効期間が切れないようにするには?

といったご相談をいただくことがあります。
経審は、単に「毎年1回受ければよい」というものではありません。
決算日を基準に、決算変更届・経営状況分析・経審・結果通知までのスケジュールを考えることが重要です。
この記事では、経審を受ける時期と、決算変更届との関係を中心に、初めて経審を受ける建設業者にも分かりやすく解説します。

結論:公共工事を継続して請け負うなら、毎年決算後に早めの準備が必要

公共工事を発注者から直接請け負おうとする建設業者については、経審を受けることが必要です。
経審の有効期間は、審査基準日から17か月です。
ここで注意したいのは、「結果通知書を受け取ってから1年7か月」ではないことです。
原則として審査基準日は直前の決算日であり、その日から1年7か月が経過すると、その経審を基準として公共工事の請負契約を締結できる期間が終了します。
そのため、公共工事を継続して請け負う場合は、

決算が終わったら、次の経審に向けて早めに準備する

ことが重要です。

経審の「審査基準日」は原則として決算日

経営事項審査では、原則として申請日の直前の事業年度終了日(決算日)が審査基準日になります。 

例えば、3月決算の会社であれば、

331 審査基準日

となり、この決算に基づいて経審を受けることになります。
したがって、経審を受ける時期を考えるときは、
「前回の経審をいつ受けたか」
だけでなく、
「自社の決算日はいつか」
を確認することが大切です。

経審の有効期間は「審査基準日から1年7か月」

経審の有効期間について、特に注意したいのが「1年7か月」という期間です。
例えば、3月31日が審査基準日であれば、その経審の有効期間は、原則としてその日から1年7か月です。
イメージすると、

331日(決算日・審査基準日)

経審の申請

結果通知

翌年10月ごろまでが有効期間

という関係になります。
ただし、実際の申請先では受付時期や審査期間などが定められています。
また、公共工事を請け負うためには、単に経審を申請しただけでは足りず、有効な結果通知書が交付されていることも必要です。国土交通省の案内でも、公共工事の請負契約について、審査基準日から1年7か月の期間が示されています。
そのため、「期限直前に経審を申請すればよい」と考えるのは避けたほうがよいでしょう。

なぜ決算後すぐに準備する必要がある?

経審は、決算が終わった日にすぐ申請できるとは限りません。
一般的には、次のような手続きを順番に進めます。

決算終了

決算変更届

経営状況分析

経営事項審査

結果通知

入札参加資格申請

経審を受ける前に、建設業許可に係る決算変更届の提出や、経営状況分析の手続きなどが必要になります。
そのため、決算後の準備が遅れると、その分だけ経審の申請や結果通知も後ろにずれてしまいます。
国土交通省の地方整備局の手引きでは、経審の有効期間を切れ目なく継続するため、毎年、決算終了後4か月以内を目安として申請するよう案内されています。これはあくまで実務上の目安であり、申請先の受付方法や会社の状況も確認する必要があります。 

決算変更届は経審より先に準備する

経審を受ける会社では、決算後の「決算変更届」も重要です。
決算変更届は、建設業許可を受けている会社が、毎事業年度終了後に提出する届出です。
経審を受ける場合には、この決算変更届で作成する財務諸表などと、経審の申請内容との整合性も確認する必要があります。
そのため、

決算変更届を作成する

経営状況分析を申請する

経審を申請する

という流れを意識しておくとよいでしょう。
決算変更届の作成と経審を別々の手続きとして考えるのではなく、次の経審を見据えて決算後の手続きを進めることが重要です。
なお、決算変更届そのものについて詳しく知りたい方は、建設業許可の決算変更届に関する記事もご覧ください。

「前回の経審から1年経ったら受ける」ではありません

経審の時期について、よくある誤解があります。
それは、
「前回の経審から1年経ったら、次の経審を受ければよい」
という考え方です。
実際には、経審の審査基準日は原則として決算日です。
そのため、毎年公共工事を継続して請け負う会社では、毎年の決算を基準に次の経審を考える必要があります。
例えば3月決算の会社であれば、

331

決算変更届

経営状況分析

経審

結果通知

翌年3月31日

次の決算に基づく経審

というように、毎年の決算を起点としてスケジュールを組みます。

経審の申請が遅れるとどうなる?

経審の申請が遅れると、前回の経審の有効期間が終了した後に、有効な経審結果がない期間が生じる可能性があります。
この場合、公共工事を発注者から直接請け負うことができない期間が生じることがあります。
国土交通省も、経審の申請が遅れることで公共工事を請け負うことができない期間が発生するケースを示しています。 
大阪府も、決算確定後は速やかに経審を受ける必要があり、申請が遅れるほど、公共工事の契約時に有効な結果通知書がない可能性が高くなると案内しています。 
特に、

  • 入札参加資格の更新時期が近い
  • 公共工事への入札を予定している
  • 現在の経審の有効期間が近づいている
  • 決算変更届がまだ終わっていない

という会社は、早めに現在の状況を確認することをおすすめします。

3月決算なら、いつ頃から動けばいい?

例えば3月決算の建設業者であれば、3月31日が審査基準日となります。
その後、

4月以降

決算変更届の準備・提出

経営状況分析

経審申請

結果通知

次回の経審に向けた期限管理
という流れを考えます。
ただし、会社によって、

  • 決算書の確定時期
  • 決算変更届の準備状況
  • 経営状況分析に必要な資料
  • 経審の申請先
  • 入札参加資格申請の時期
  • 公共工事の入札予定

などが異なります。
そのため、3月決算なら必ず月に経審を受ける」という一律の考え方ではなく、自社の決算日と公共工事の予定から逆算することが大切です。

大阪府・奈良県など、申請先の受付方法も確認する

経審の基本的な仕組みは全国共通ですが、申請先によって受付方法や審査日程、結果通知までの期間などが異なる場合があります。
例えば大阪府では、経審の結果通知書について、申請書を受理し、補正が解消された日から土日・祝日を含む22日程度で発送すると案内しています。ただし、審査・調査の進捗状況によって遅れる場合があるため、時間的余裕を持って申請するよう案内されています。 
奈良県では、申請受付後、結果通知書はおおむね1か月後と案内されています。 
このように、「経審の有効期間は17か月」という制度上のルールと、実際の申請・審査スケジュールは分けて考える必要があります。

入札参加資格申請の時期も忘れない

経審を受けるだけで、すべての公共工事に入札できるわけではありません。
公共工事への入札参加を希望する場合は、発注者ごとの入札参加資格申請についても確認する必要があります。
例えば大阪府では、建設工事の競争入札参加資格について、最新の経営事項審査結果通知書が必要とされ、審査基準日から1年7か月以内のものが有効とされています。
そのため、経審のスケジュールを考えるときは、
決算日
だけでなく、

決算変更届
→ 経営状況分析
→ 経審
→ 結果通知
→ 入札参加資格申請

までを一つの流れとして確認することが大切です。

経審を受ける時期を考えるときのチェックポイント

自社の経審の時期を確認するときは、まず次の項目を整理しましょう。

決算日はいつか
原則として、直前の決算日が審査基準日になります。

現在の経審の審査基準日はいつか
結果通知書だけでなく、審査基準日を確認します。

現在の経審の有効期間はいつまでか
原則として、審査基準日から1年7か月です。

決算変更届は提出済みか
次の経審を受ける前に、決算変更届の準備・提出状況を確認します。

経営状況分析はいつ申請するか
経審の前段階として、経営状況分析の準備も必要です。

入札参加資格申請の時期はいつか
自治体などによって受付時期や必要な手続きが異なるため、希望する発注者の情報を確認します。

経審の時期は「決算から逆算」する

経審を毎年受ける会社では、
「経審の期限が近づいたから準備する」
のではなく、

「決算が終わったら、次の経審に向けて準備する」

という考え方がおすすめです。
特に、決算変更届や経営状況分析、経審、入札参加資格申請までをまとめて考えると、余裕を持ったスケジュールを組みやすくなります。
経審を初めて受ける会社の場合は、現在の決算状況や建設業許可の状況、希望する入札参加先などを確認したうえで、具体的なスケジュールを整理するとよいでしょう。

まとめ

経審をいつ受けるかを考えるときは、次の点が重要です。

  • 経審の審査基準日は、原則として直前の決算日
  • 経審の有効期間は、審査基準日から1年7か月
  • 公共工事を継続して請け負う場合は、毎年の決算後に次の経審を準備する
  • 決算変更届や経営状況分析など、経審の前段階の手続きも考える
  • 結果通知が出るまでの期間も考慮する
  • 入札参加資格申請の受付時期も確認する
  • 申請先によって受付方法や審査期間などが異なる場合がある

経審は、「期限が来たら申請する」のではなく、決算日を起点として次の公共工事の予定まで逆算することが大切です。

経審の申請時期についてお悩みの建設業者の方へ

「自社の場合、いつ頃から準備すればよいのか分からない」

「前回の経審の有効期間がいつまでなのか確認したい」

「決算変更届から経審、入札参加資格申請までまとめて考えたい」

という場合は、現在の決算日や経審の結果通知書などを確認しながら、今後のスケジュールを整理することが重要です。

経審の申請時期や決算後の手続きについて不明な点がある場合は、事前にご相談ください。
経営事項審査(経審)のサポートについてはこちら

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