「経営事項審査(経審)は、いつ受ければよいのか分からない」 「決算変更届を提出した後、何をすればよいのか」 「前回の経審の有効期間が切れないか心配」
このようなお悩みをお持ちの建設業者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
経審は、決算後の手続きだけでなく、審査結果が必要となる時期も考えて準備することが大切です。
この記事では、経審の申請時期、審査基準日と有効期間、決算変更届との関係を整理します。
経審はいつ受ければよい?
公共工事を発注者から直接請け負おうとする建設業者は、法令上、原則として経審を受ける必要があります。
公共工事を継続して請け負う場合は、毎年の決算後、次の経審に向けて早めに準備することが重要です。
ただし、経審の申請時期について、すべての事業者に共通する「決算日から何か月以内」という一律の申請期限が定められているわけではありません。
実際には、次の点を踏まえてスケジュールを組む必要があります。
- 自社の決算日
- 前回の経審の審査基準日
- 決算変更届や経営状況分析の準備状況
- 申請先の受付方法や審査期間
- 入札を希望する発注者の資格申請時期
特に、前回の結果の有効期間が切れる直前になってから準備を始めるのは避けましょう。
審査基準日と有効期間

「大阪府 経営事項審査申請の手引き」より抜粋
審査基準日は原則として決算日
経審では、原則として申請日の直前の事業年度終了日、つまり直前の決算日が審査基準日となります。
例えば、3月31日決算の会社では、原則として3月31日が審査基準日です。
有効期間は審査基準日から1年7か月
公共工事の請負契約を締結するためには、原則として、その契約締結日から見て審査基準日が1年7か月以内にある経審を受け、その結果通知書の交付を受けている必要があります。
注意したいのは、1年7か月という期間を、結果通知書を受け取った日から数えるわけではないという点です。
| 確認項目 | 内容 |
| 審査基準日 | 原則として直前の決算日 |
| 期間の起算点 | 審査基準日 |
| 期間の目安 | 審査基準日から1年7か月 |
| 注意点 | 結果通知書の受領日から数えるわけではない |
公共工事を継続して請け負う場合は、次の経審の結果通知を受けるまでの期間も考慮し、有効な結果が途切れないよう準備することが大切です。
なお、経審の結果通知書があるだけで、すべての公共工事を受注できるわけではありません。発注者ごとの入札参加資格や工事ごとの条件も確認する必要があります。
決算変更届から経審までの流れ
経審は、決算が終わればすぐに結果が出る手続きではありません。
一般的には、次のような流れで進みます。
決算終了
↓
決算変更届の作成・提出
↓
経営状況分析の申請・結果受領
↓
経営規模等評価の申請・総合評定値の請求
↓
経審の結果通知書を受領
↓
発注者ごとの入札参加資格などを確認
決算変更届は、建設業許可を受けている事業者が、毎事業年度終了後に提出する届出です。原則として、事業年度終了後4か月以内に提出する必要があります。
経営状況分析は、国土交通大臣の登録を受けた登録経営状況分析機関に申請します。その後、許可行政庁に経営規模等評価の申請や総合評定値の請求を行います。
必要な手続きや確認資料は、申請先や申請者の状況によって異なる場合があります。実際の申請では、申請先の最新の手引き等をご確認ください。
申請が遅れるとどうなる?
経審の準備や申請が遅れると、前回の審査基準日から1年7か月を経過するまでに、次の結果通知書を受け取れない可能性があります。
その場合、公共工事の請負契約を締結するために必要な有効な経審結果がない期間が生じるおそれがあります。
特に、次のような場合は早めに状況を確認しましょう。
- 現在の経審の審査基準日が分からない
- 決算変更届の提出が済んでいない
- 次の経審に向けた準備を始めていない
- 入札参加資格の更新や新規申請を予定している
申請から結果通知までにかかる期間は、申請先や審査の状況などによって異なります。書類の補正等が必要になれば、さらに時間がかかる場合もあります。
そのため、決算後の早い段階から準備を進め、余裕を持ったスケジュールを組むことが大切です。
入札参加資格申請の時期も確認する
経審を受けただけで、公共工事の入札に参加できるわけではありません。
入札を希望する場合は、発注者ごとに定められた入札参加資格の申請や審査などについても確認する必要があります。
受付時期や必要な条件は、発注者によって異なります。
経審の準備を始める際は、経審の結果通知だけでなく、希望する発注者の入札参加資格申請の時期も確認しておきましょう。
まとめ|経審は決算後、早めに準備する
経審の申請時期を考えるうえで、押さえておきたいポイントは次のとおりです。
- 審査基準日は、原則として直前の決算日
- 公共工事の請負契約に必要な経審結果は、審査基準日から1年7か月という期間を踏まえて管理する
- 決算変更届や経営状況分析など、経審の前段階の手続きも必要
- 結果通知までの期間や、発注者ごとの入札参加資格申請の時期も考慮する
- 申請先の最新の手引きや案内を確認する
経審は、期限が近づいてから準備するのではなく、決算日を起点として、その後の手続きまで見通して進めることが重要です。
経審の申請時期や決算後の手続きでお悩みの方へ
「自社の場合、いつ頃から準備すればよいのか分からない」 「決算変更届から経審まで、まとめて相談したい」 「入札参加資格申請も含めてスケジュールを整理したい」
このような場合は、現在の決算日や経審の結果通知書などを確認しながら、必要な手続きを整理することができます。
弊所では、決算変更届、経営状況分析、経営事項審査など、建設業に関する手続きについてご相談をお受けしております。
まずは、何から準備すればよいか分からない段階からでもご相談ください。
※必要な手続きや確認資料は、申請先や申請者の状況によって異なる場合があります。実際の申請にあたっては、最新の法令・申請先の公式案内をご確認ください。
根拠・参考資料
- 国土交通省「経営事項審査の主な改正事項」 — 2026年7月1日施行の改正内容
- 大阪府「経営事項審査の申請・証明等」 — 大阪府知事許可業者の最新手引き・申請案内
- e-Gov法令検索「建設業法」 — 経営事項審査の法的根拠

