経営事項審査(経審)を受けるにあたり、「どのような書類を準備すればよいのか分からない」とお悩みの建設業者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
経審では、決算内容や工事実績、技術職員などに関する書類・資料をもとに審査が行われます。
ただし、必要となる書類は、すべての会社で同じとは限りません。申請先や申請内容、会社の状況などによって、提出書類や確認資料が異なる場合があります。
この記事では、経審で準備する資料の全体像と、申請前に確認しておきたいポイントを解説します。
(1)添付書類一覧



「奈良県 経営規模等評価審査申請の手引き」より抜粋
経審の必要書類は大きく4つに分けて考える
経審の書類準備では、まず資料を大きく分類すると整理しやすくなります。
| 資料の分類 | 主な資料の例 |
| 会社・決算に関する資料 | 決算書、決算変更届に関する資料など |
| 工事実績に関する資料 | 工事経歴書、工事実績を確認する資料など |
| 技術職員に関する資料 | 技術職員名簿、資格や在籍状況を確認する資料など |
| その他の審査項目に関する資料 | 申請内容に応じた証明書類や確認資料など |
※上記は、準備する資料を整理するための代表例です。すべての資料を一律に提出するという意味ではありません。
また、申請書として提出する書類と、申請内容を確認するために提示などを求められる資料は異なります。
実際に必要となる書類や確認資料については、申請先が公表している最新の手引きやチェックリストをご確認ください。
会社・決算に関する資料
経審では、会社の財務内容や経営状況などが評価されます。そのため、決算関係の資料を整理しておくことが大切です。
例えば、決算書や決算変更届に関する資料などが関係します。また、経営状況分析の申請にあたっても、所定の財務資料などを準備する必要があります。
経審は、決算が終わればすぐに完了する手続きではありません。決算変更届や経営状況分析など、その後の手続きも見据えて準備を進めましょう。
工事実績に関する資料
経審では、完成工事高など、工事実績に関係する事項が評価されます。
そのため、工事経歴書のほか、申請内容に応じて、工事実績や請負金額などを確認するための資料が必要となる場合があります。
工事経歴書を作成する段階から、記載内容の根拠を確認できる資料を整理しておくと、申請準備を進めやすくなります。
具体的にどの工事について、どのような資料が必要となるかは、申請先の手引きなどで確認してください。
技術職員に関する資料
経審では、技術職員に関する事項も評価の対象となります。
技術職員名簿のほか、申請内容に応じて、資格や在籍状況などを確認する資料が必要となる場合があります。
ただし、保有資格や実務経験などがあれば、必ず評価の対象になるとは限りません。審査上の要件や確認方法に従って判断する必要があります。
まずは、自社の技術職員に関する情報を整理し、申請先の最新の案内を確認しましょう。
その他の審査項目に関する資料
経審では、財務内容や技術力のほか、社会性等に関する事項も審査対象となります。
申請する項目によっては、その事実を確認するための証明書類や資料が必要となる場合があります。
ただし、すべての会社が同じ項目について、同じ資料を準備するわけではありません。
また、制度改正によって評価項目や確認方法が変更される場合もあります。過去に使用した書類一覧だけで判断せず、申請時点の最新の手引きなどを確認することが大切です。
書類の準備で注意したい3つのポイント
提出書類と確認資料を区別する
経審では、申請書として提出するもののほか、申請内容を確認するための資料が必要となる場合があります。
資料によって取扱いが異なるため、何を提出し、何を提示するのかを申請先の案内で確認しましょう。
申請先の最新の手引きを確認する
必要書類や提出方法、確認資料の取扱いなどは、申請先の案内に従って確認する必要があります。
インターネット上で見つけた古い書類一覧だけで判断せず、実際に申請する時点の最新情報を確認してください。
大阪府知事許可業者の場合は、大阪府が公表している経営事項審査申請の手引きなどが確認先の一つとなります。ほかの許可行政庁で申請する場合は、それぞれの申請先の案内をご確認ください。
申請内容と資料の整合性を確認する
書類を集めるだけでなく、申請書に記載する内容と、その根拠となる資料が整合しているかを確認することも大切です。
内容の確認や補正、追加資料の提出などを求められる場合もあります。不明な点があれば、申請前に確認しておきましょう。
経審の申請時期や手続きの流れも確認しておきましょう
書類の準備は、決算変更届や経営状況分析など、経審の前段階の手続きも見据えて進めることが大切です。
申請時期や有効期間について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
関連記事:「経審はいつ受ける?申請時期と決算変更届との関係」
また、申請から結果通知までの流れについては、こちらの記事で解説しています。
まとめ
経審では、会社・決算、工事実績、技術職員、その他の審査項目などに関する書類や確認資料を準備します。
ただし、必要となる資料は、申請先や申請内容、会社の状況などによって異なります。一般的な一覧だけで判断せず、申請先の最新の手引きなどを確認することが大切です。
申請前には、次の点を確認しておきましょう。
- 決算関係の資料が整理されているか
- 工事実績に関する資料を確認できるか
- 技術職員に関する情報が整理されているか
- 申請内容に応じた確認資料を準備できているか
- 申請先の最新の手引きや案内を確認したか
必要書類の準備に不安がある場合は、早めに自社の状況を整理し、必要な手続きを確認しておくとよいでしょう。
経営事項審査(経審)の申請を検討している建設業者の方へ
「自社の場合、どのような資料が必要なのか分からない」
「決算変更届から経審まで、まとめて準備したい」
「申請時期も含めて、今後の進め方を確認したい」
このようなお悩みがある場合は、現在の状況を確認したうえで、必要な手続きを整理することが大切です。
弊所では、建設業許可、決算変更届、経営状況分析、経営事項審査など、建設業に関する手続きのご相談をお受けしております。
経審の準備や申請についてお困りの方は、以下の専門ページをご覧ください。
個別の状況に応じて、その他必要な書類や確認資料が必要となる場合があります。具体的な手続きや必要書類については、申請先が公表する最新の手引きや案内をご確認ください。
根拠・参考資料
- 大阪府「経営事項審査の申請・証明等」
- 国土交通省「経営事項審査の主な改正事項(令和8年2月6日公布)」
